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メイキング・オブ・ときメモ4コマ
実録:4コマ漫画ができるまで


まず最初に使用ソフトの紹介。
D-pixed 2.17:配布元、D-EXCLAMATION Software(土井 淳:DOIchan)!さん。
DOIchan!さんには感謝の言葉をいくつ並べても足りないですね。m(_ _)m

bmp、png等が扱える256色限定グラフィック(ペイント)ソフト。
フリーですがレイヤやマスク、プラグインを使用することにより様々な表現が可能な多機能ソフトです。

興味がある方はこちらを。
http://doichan.netbank.co.jp/

今後、「レイヤ」という言葉を使用します。(フォトショップでは「レイヤー」と言っています。)
レイヤとは、透明なシートが重なって構成されている画像において、その透明なシートのことを指します。
ちょうどアニメのセル画の一枚一枚ようなものです。


(1)やる気を出す
4コマに限ったことではありませんが、まず自分自身にやる気を起こさせます。
これが最初に立ちはだかる壁です。これがないとまったく作業に取りかかれません。
自分の中に「4コマって面白そうだなぁ」という気持ちが芽生えたら、 大切に見守り、育てます。

そして、やる気が出たとしたら、それを維持しなければなりません。
製作にとりかかれるように、最後までやり遂げられるように自分自身のテンションを見極めます。
無理せずに自然にペンが進む時を見つけます。

また、ひとつの作品を最後まで仕上げたとしても、それで終わりではありません。
数本くらいは勢いで作れるかもしれませんが、 4コマ製作という重労働に疲れると、その後が続かなくなります。
次の作品の制作に繋がるやる気を残せるかどうかも重要なポイントなのです。
「もう一本作ってもいいかなぁ。」という心地よい後味があるうちに切り上げるのがコツでしょうか。

4コマ漫画を作る。それは、自分を見極めるするどい感性と人並み外れた強靭な持続力が必要なのです。


(2)ネタ作り
やる気の次に立ちはだかる第2の壁です。
ネタが出る出ないには波があります。
時には軽く5,6本のストックが出来たかと思えば、1日考えても何も思いつかないこともあります。
え?たかだか4コマぽっちのネタなんてすぐになんとかなるだろうって?
ふふふ、甘いよ君ィ。4コマを笑うものは4コマに泣く。
起承転結の4つのコマは漫画の基本。甘く見ると怪我をします。

どうしてもネタが出ない時には、無理をしないで4コマのことを忘れ、 頭をリフレッシュさせます。
全然違うところからネタが生まれることもよくあることです。

ネタを考えるのは運転中、寝る前、仕事中など一人でいる時が多いでしょうか。
4コマ雑誌を見て、こんな展開もいいなと盗作参考にすることもあります。
ほとんどはネタと同時に台詞とレイアウトも頭の中で決まりますが、 仕事の紙に下書きをしてイメージを固める事もあります。

4コマ漫画を作る。それは、たくさんのネタを考え出せる柔軟で広い知識と 能率的に時間を使う能力が必要なのです。


下描き
(3)台詞とふきだしを作る
ここから実質的な製作作業に入ります。
まずは「ふきだし」とその中の台詞を作ります。
4コマの場合、コマの大きさや形が決まっているので、おのずと台詞も制限されます。
台詞の内容はネタ作りの時にだいたいは決まっていますが、 1列13文字×2列以内を目安にしているので、それに合うように言い回しなどを調整します。
理解不足や誤解を招かない簡潔で要領を得た台詞、時には思い切った省略。
これが意外と曲者で、高度な語学力、理解力が必要です。

(4)下描き、本描き
次は下書きですが、先ほどふきだしを作った4コマ作品画像ではなく、別な下描き用の画像に描いていきます。
一番下のレイヤに薄い色でおおざっぱなポーズを描き、 本描き その上のレイヤに下より少し濃い色で2番目の下描きをします。
絵の大きさやポーズによって回数は違いますが、これを何度か繰り返しながら絵を整えていきます。
頭と体、腕などを別レイヤにしてそれぞれの位置を微調整できるようにすることもあります。
この段階ではできるだけデッサンの狂いなくすために、 キャラクター一人一人独立して、なおかつ見えなくなるであろう部分も描いています。
そうして出来上がった下書きを4コマ作品画像に貼り付け、 それぞれの位置や大きさ、角度を調節し、黒い線で本描きをします。
ちなみに右向きの人物を描くのは苦手なので、左向きで描いたものを左右反転して右向きにしています。
「あ〜、それで キャラ人気投票扉絵 みたいにポケットや校章が左右反対の所があるんだ(←分かっているなら直せよ)。」 とかんぐってはいけません。

(5)色付け(塗りつぶし→陰→明所→調整)
すべてのコマが本描きで埋まったら色付けになります。
まずはそれぞれの部分を平均色(造語:明るい部分でも暗い部分でもない色)で塗りつぶします。
色付け 塗りつぶしが終わったら、影の部分には暗い色を、光の方向には明るい色を入れます。
基本的には平均色、暗い色、明るい色の三段階。
目、天使の輪(髪の光ね)、ほほの赤らみを入れ、最終的におかしい部分がなければ色付けは終了です。

(6)背景、特殊効果
これでキャラクター部分までは出来上がりました。
背景は主にグラデーション+白抜き、集中線、背景用素材を使うことが多いのですが、 シーンによっては新たに絵が必要なことがあります。
そんな場合はキャラクターと一緒に制作進行しているか、背景だけの製作作業(4からの作業)に入ります。

場面によってはキャラクターの前に集中線や効果音等の特殊効果が入ったりします。
新たに特殊効果用のレイヤを作り、マスク機能や各種プラグインの効果を利用しながら作っていきます。
D-pixedで表現できないような場合には他のグラフィックソフトを使う場合もあります。


背景、特殊効果
(7)最終調整、アップロード、確認
一連の作業がすべて終了したら、全体を見回しておかしな所がないかどうか最終調整をします。
気がつかなかった塗りむらやデッサンの狂い、気に入らない部分などを修正するのですが、 どうしても納得のいかない場合にはコマひとつまるまる作り直しをすることもあります。

作品が完成したら、それが載るようにhtmlを修正し作品と一緒にアップロードします。
リンク、表示の確認をしたら更新完了です。
実質的な製作作業時間(3からここまで)は平均3時間くらいでしょうか。

ちなみに、4コマのページのhtmlファイルは数が多いため、Excelのマクロ機能を使って半自動化しています。


製作にかかる時間を平均すると3時間くらいでしょうか。
一本一本はなんとなく作れる4コマ漫画ですが、継続して作るとなるとかなりの覚悟が必要です。
挫折しそうになることもよくありますが、 そんな時には楽しみにしてくださる皆さんの笑顔を思い浮べて頑張っています。
あ、いや、ホントに。ホントだって。

くだらない4コマ漫画でも、それが生まれるまでには 並々ならぬ努力があることをご理解頂けましたでしょうか。(笑)

ネタで知識が分かる。
絵で画力が分かる。
レイアウトでセンスが分かる。
台詞で知性が分かる。
展開で深さが分かる。
本数で持続力が分かる。
更新ペースで能率が分かる。

調子のいい時には面白いネタが生まれ、絵も意欲的になる。
スランプの時にはどこかしらにミスや手抜きが出てくる。

4コマ漫画とは………その人のすべてを映し出す鏡。
   そしてそれは自分自身への挑戦なのかもしれません………。
(大嘘)


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